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ホーカー・シドレー(後にブリティッシュ・エアロスペース)レッドトップ(Hawker Siddeley Red Top)はイギリスが独自開発して配備した、ファイアフラッシュ(限定使用のみ)、ファイアストリークに続く、3番目の空対空ミサイルで、赤外線パッシブホーミング方式を採用し、限定的ではあるが全方向ロックオンが可能であった。 ==開発== レッドトップは、もともとは、デ・ハビランド ファイアストリークのアップグレード版として計画された。1956年、デ・ハビランドは、ブルー・ジェイ Mk.4 (開発コード)、即ちファイアストリーク Mk.4の開発を開始した〔Gibson 2007, p. 40〕。しかし、実際には新規のミサイルの開発に変更された。レッドトップは、ファイアストリークよりも、構成部品の搭載位置がより合理的に変更された。例えば、ファイアストリークでは後方にあった弾頭が前方に移された。さらに、改良された「バイオレット・バナー(Violet Banner)」赤外線シーカー、「グリーン・ガーランド(Green Garland)」赤外線近接信管、より強力な「リネット(Linnet)」ロケットブースターが使用された〔Gibson 2007, p. 40〕。また、弾頭もファイアストリークの22.7 kgから31 kg へと強化された。電子機器も真空管からトランジスターへと変更され、冷却の必要がなくなった。 レッドトップはファイアストリークよりも高速で〔、運動性も優れており、赤外線シーカーの性能も向上しており、ロックオン可能な角度が広がった。シーカー性能の向上により、機体の摩擦熱を探知してホーミングすることが可能になった〔The English Electric (BAC) Lightning 〕。1957年の防衛白書の結果として有人戦闘機の開発が凍結されたため、レッドトップは 地対空ミサイルが実戦配備されるまでの「つなぎ」と位置づけられた。このため、予定されていたレッドトップの改良のいくつかは実現できず、AIM-9L/M サイドワインダーのような完全な全方位ロックオン機能は実現できなかった〔Gibson 2007, p. 41〕。レッドトップは、摩擦熱の大きな超音速で飛翔する標的に対してのみ、全方位ロックオンが可能であった〔Boyne, Walter J, ''Air Warfare: an International Encyclopedia, Volume 1'' , pub ABC-CLIO Inc, 2002, ISBN 1-57607-345-9 p267.〕。また、「現在(1990年代)のミサイルとは異なり、レッドトップとファイアストリークは雲の外でなければ使用できなかった。そして、イギリスでは冬に晴れている日は殆ど無かった」〔Black, Ian, ''The Last of the Lightnings'', pub PSL, 1996, ISBN1-85260-541-3, p141.〕。 レッドトップは1964年に実戦配備され、イングリッシュ・エレクトリック ライトニングとデ・ハビランド シービクセンに装備された。1988年にライトニングが退役するまで、一部のレッドトップは現役にあった〔Gibson 2007, p. 41, 42〕。レッドトップはファイアストリークを置き換える予定であったが、ファイアストリークも1988年まで一部実践配備されていた。 ブルー・ドルフィンまたはブルー・ジェイ Mk.V と言う名称で、AIM-7 スパローのようなセミアクティブレーダー誘導方式が提案されたが、この計画は1958年にキャンセルされている〔Gibson 2007, p. 41〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「レッドトップ (ミサイル)」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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